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癌に対する機能性成分の効果について、マスコミや学会発表などの第三者からの情報で、検証することを目的としています。

<2018年4月11日更新>

シイタケ菌糸体-2
シイタケ菌糸体-1

シイタケ菌糸体(きんしたい)の効果・副作用の研究成果

シイタケ菌糸体とは? シイタケ菌糸体は、癌の患者の方を対象としたヒト臨床試験での研究成果が、国際データベースに複数登録されており、研究が進んでいる成分の1つです。また特徴的な作用として、がん患者を免疫抑制状態から回復させる作用を持つことが報告されています。主な臨床報告として、日本で、乳癌・消化器癌(胃がん、大腸癌、食道がん)で抗癌剤との併用時に、QOLと免疫の値が改 善したことが報告されています。また、再発予防観察中の患者(癌種は様々)が摂取すると免疫の値が改善したことも報告されています。
「菌糸体(きんしたい)」は、いわゆるシイタケの「実」(食べるところ)の部分ではなく、シイタケの「根」に当たる部分になります。 椎茸は日本では最も抗癌研究がされてきた機能性成分の一つで、1985年には、椎茸から抽出された「レンチナン」という成分が「免疫力を高めて癌を抑える」医薬品として厚生労働省から認可されています。その後に、椎茸を成長させるための栄養素が詰まった部分として、「シイタケ菌糸体」の研究が進められました。 最近では特に、癌による免疫抑制状態から回復させる作用についても研究されています。
 シイタケ菌糸体の有用成分としては、「レンチナン」と同じ「ベータグルカン」に加え、「アルファグルカン」「キシラン類」「シリンガ酸」「バニリン酸」などの特徴的な成分が国際データベースで報告されています。

シイタケ菌糸体に関するヒト臨床研究情報まとめ

■国際データベースのヒト論文掲載(PubMed)
掲載件数※ 癌への免疫力を高める作用 癌の免疫抑制を軽減する作用 癌闘病時の体力回復作用 抗がん剤に近い作用 効果がなかった 副作用があった
10件
★★★
×
なし なし

※2000年以降、ヒト臨床研究論文の件数
(効果がなかったという報告の論文は除く)

1.がんに関するヒト臨床研究情報<要約>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです

■シイタケ菌糸体関連のヒト臨床研究報告<要約>
タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
乳癌患者への補助化学療法との併用によるQOLおよび免疫機能の改善(無作為化二重盲検試験)
2017年Mol Clin Oncol.誌
<PubMed № 28811898:英文はコチラ>
日本で、乳癌患者が、アントラサイクリンベースの術後補助化学療法とシイタケ菌糸体の経口摂取を併用すると、患者のQOLおよび免疫機能の維持に有用であったという、無作為化二重盲検試験の報告です。
<日本語詳細はコチラ>
★★★
免疫療法受療中の癌患者のQOLおよび免疫機能の改善
2016年Altern Ther Health Med.誌
<PubMed №27548491:英文はコチラ>
日本で、免疫療法受療中の癌患者が、シイタケ菌糸体を併用して摂取すると、QOLおよび免疫機能を改善する可能性があるという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
乳癌術後ホルモン療法実施者の免疫力・QOL回復
2013年 Asian Pac J Cancer Prev.誌
<PubMed No.23886130:英文はコチラ>
日本で、乳癌の手術後のホルモン療法実施時にシイタケ菌糸体を摂取すると、免疫力とQOLが回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
乳癌術後補助化学療法実施者の免疫力・QOL回復
2013年 Onco Targets Ther.誌
<PubMed No.23874107:英文はコチラ>
日本で、乳癌の手術後の化学療法実施時にシイタケ菌糸体を摂取すると、免疫力とQOLが回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
免疫療法施行患者の免疫抑制回復作用
2012年 Gan To Kagaku Ryoho.(癌と化学療法)誌
<PubMed No.23267884:英文はコチラ>

詳細は、癌情報誌「がんサポート」の記事で紹介されています。>>
日本で、がん免疫療法を実施中の患者がにシイタケ菌糸体を摂取すると、QOLが改善し、免疫抑制の進行が抑えられたという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
化学療法施行患者の副作用軽減作用
2011年 Asian Pac J Cancer Prev. 誌
<PubMed No.22126542:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
日本で、胃・大腸がんの化学療法時にシイタケ菌糸体を摂取すると、副作用の発生が抑えられたという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
化学療法施行患者の免疫力・QOL改善作用
2011年 Am J Chin Med. 誌
<PubMed No.21598414:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
日本で、乳癌・胃・大腸がんの術後補助化学療法、食道・大腸再発癌の化学療法時にシイタケ菌糸体を摂取すると、免疫力とQOLが改善したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
再発予防を期待する患者の免疫力を回復させる作用
2009年米国癌学会(AACR)


詳細は、癌情報誌「がんサポート」の記事で紹介されています。>>
日本で、様々な癌で治療後に癌の再発予防を期待する患者が、シイタケ菌糸体含有食品を摂取したところ、癌の免疫抑制を軽減して、摂取前に落ちていた免疫力が健常者レベルまで回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
乳癌術後補助化学療法実施者の免疫力・体力回復
2005年癌と化学療法誌
<PubMed No.16315865:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
日本で、乳癌の手術後の化学療法実施時にシイタケ菌糸体を摂取すると、免疫力と体力が回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
癌補助化学療法時のシイタケ菌糸体抽出物(LEM)の併用による免疫賦活作用とQOLの改善
2003年バイオセラピー学会
日本で、胃癌・大腸癌などの化学療法治療中にシイタケ菌糸体を摂取すると免疫力とQOLが回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
■シイタケ菌糸体関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
免疫やがん領域に関わるキノコの菌糸体や
発酵成分の発表が注目を集める
(2017/1/31 がんの先進医療)

日本補完代替医療学会にてシイタケ菌糸体の研究が紹介された記事が掲載されています>>
記事によると、シイタケ菌糸体が免疫抑制を解除してがん患者のQOLを改善し、免疫の値も上昇することが確認されたとのこと。
免疫の状態をよくすることでがんの闘病を支える補完代替医療に期待
(2016/1/31 がんの先進医療)

日本補完代替医療学会にてシイタケ菌糸体の研究が紹介された記事が掲載されています。>>
記事によると、シイタケ菌糸体を摂取したがん患者のQOLが改善し、中でも身体症状の改善、特に疲労の改善において摂取しなかった人と有意差が出たとのこと。
仕事・余暇を楽しめる乳がんの新しい薬物治療のあり方
(2015/7/30 がんの先進医療)

日本乳癌学会にてシイタケ菌糸体の研究が紹介された記事が掲載されています。>>
記事によると、がん患者を対象にランダム化二重盲検比較試験を行ったところ、プラセボ群ではQOLが低下したが、シイタケ菌糸体群では低下が見られなかったとのこと。
乳がんホルモン療法施行患者におけるシイタケ菌糸体の臨床研究
(2014/01/25 がんの先進医療)

乳がんホルモン療法施行患者におけるシイタケ菌糸体の臨床研究について紹介されています>>

関連リンク:小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、乳がんホルモン療法施行患者がシイタケ菌糸体を摂取して免疫の値とQOLが改善したとのこと。
「免疫抑制細胞」を抑えて体内の免疫力でがんと闘う
(2013/04/16 がんサポート)

免疫状態が再発・転移に影響する記事中でシイタケ菌糸体の研究を紹介>>

関連リンク:
小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、製薬企業が免疫抑制の軽減のためにシイタケ菌糸体着目して研究を続けているとのこと。
「免疫抑制細胞」を抑えて体内の免疫力でがんと闘う
(2013/04/16 がんサポート)

免疫状態が再発・転移に影響する記事中でシイタケ菌糸体の研究を紹介>>

関連リンク:小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、標準治療の成功には免疫抑制細胞の制御が重要で、シイタケ菌糸体の研究が進められているとのこと。
免疫抑制細胞の増加を防ぐ「シイタケ菌糸体」
(2012/09/16 がんサポート)

免疫抑制状態を抑えるシイタケ菌糸体の研究紹介記事>>

関連リンク:小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、がんの転移や再発には患者の免疫状態が深く関わっており、患者の免疫抑制状態の回復に、シイタケ菌糸体が有用との研究報告がされているとのこと。
がん患者さんの免疫状態が、治療の成功に影響する免疫の最新研究
(2012/06/16 がんサポート)

免疫状態を回復させるシイタケ菌糸体の研究紹介記事>>
関連リンク:小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、がんの転移や再発には患者の免疫状態が深く関わっており、シイタケ菌糸体に免疫力を底上げする作用が報告されているとのこと。
がんの再発予防には、「免疫抑制細胞」を減らすことが重要
(2011/12/16 がんサポート)

がん再発予防とシイタケ菌糸体の併用研究の紹介記事>>

関連リンク:
シイタケ菌糸体研究会>>
小林製薬の研究サイト>>
記事によると、がん再発予防ステージでも、免疫が働き難い場合があり、シイタケ菌糸体を摂取すると、この状態から回復する研究報告がされているとのこと。
患者さんの活力・免疫力を高めるシイタケ菌糸体の研究
(2011/06/16 がんサポート)

乳がんホルモン療法とシイタケ菌糸体の併用研究の紹介記事>>

関連リンク:
シイタケ菌糸体研究会>>
小林製薬の研究サイト>>

記事によると、乳癌術後ホルモン療法にシイタケ菌糸体を併用した際の、安全性とQOL・免疫改善作用についての研究成果が報告されたとのこと
いくら免疫細胞を活性化しても、
免疫細胞の効果が発揮できない謎を解く
(2010/05/16 がんサポート)

癌の免疫抑制を軽減する新しい免疫力向上方法としてのシイタケ菌糸体研究の紹介記事>>

関連リンク:
シイタケ菌糸体研究会>>
小林製薬の研究サイト>>
記事によると、(財)大阪癌研究会と小林製薬の研究で、シイタケ菌糸体が、これまでの免疫活性化法の弱点(癌の免疫抑制)を克服した、効果的な免疫力活性化作用を持つ可能性を示したとのこと。
シイタケ菌糸体が、がん患者への臨床試験で有用性を確認
(2009/06/08 産経新聞)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、(財)大阪癌研究会と小林製薬が、シイタケ菌糸体を摂取すると、がん再発予防を期待する患者さんの免疫力を改善したという研究報告を米国癌学会で行ったとのこと。
■シイタケ菌糸体の主要研究企業
研究企業名 研究内容
小林製薬株式会社 ・1998年からシイタケ菌糸体について研究を続けている
・医薬品、医療機器、サプリメント、衛生品、芳香剤などの研究・製造販売企業

研究成果:「小林製薬の癌免疫研究>>」というサイト上で報告されている。

2.がんに関する動物研究情報<要約>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■シイタケ菌糸体関連の動物研究報告<要約>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
高齢の担癌マウスの免疫障害の軽減
2016年 Cancer Immunol Immunother. 誌
<PubMed №27312060:英文はコチラ>
日本で、高齢の担癌マウスに、シイタケ菌糸体を投与すると、MDSCによる免疫障害を軽減できるという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
シイタケ菌糸体固体培地抽出物および低分子リグニンの抗C型肝炎ウイルス効果
2015年 Biochem Biophys Res Commun.誌
<PubMed №25935479:英文はコチラ>
日本で、シイタケ菌糸体固体培地抽出物および低分子リグニンに、抗C型肝炎ウイルス効果があることを実証したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
B16メラノーマ保有マウスのペプチドワクチンとの併用による抗腫瘍効果の増強
2012年Cancer Immunol Immunother.誌
<PubMed №22588648:英文はコチラ>
日本で、B16メラノーマ保有マウスに、ペプチドワクチンとシイタケ菌糸体を併用して投与すると、ペプチドワクチンによる抗腫瘍効果を増強することが示唆されたという方向です。
<日本語詳細はコチラ>
盲腸漿膜下腔にColon-26細胞を接種したマウスの抗腫瘍T細胞応答を回復
2012年 Oncol Rep. 誌
<PubMed №22086364:英文はコチラ>
日本で、盲腸漿膜下腔にColon-26細胞を接種したマウスに、シイタケ菌糸体を投与すると、抗腫瘍T細胞応答を回復させ得るという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
B16メラノーマ担癌マウスにおける抗腫瘍効果
2011年 Cancer Sci.誌
<PubMed №21261790:英文はコチラ>
日本で、B16メラノーマ担癌マウスに、シイタケ菌糸体を投与すると、Treg抑制を解除を介して抗腫瘍効果を発揮していることが示唆されたという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
■シイタケ菌糸体の主要研究企業
研究企業名 研究内容
小林製薬株式会社 ・1998年からシイタケ菌糸体について研究を続けている
・医薬品、医療機器、サプリメント、衛生品、芳香剤などの研究・製造販売企業

研究成果:「小林製薬の癌免疫研究>>」というサイト上で報告されている。

3.その他、参考情報

シイタケ菌糸体に関連したヒト臨床研究以外の研究ニュースとして、がん専門誌、新聞に掲載された最新記事をご紹介します。

■シイタケ菌糸体関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
がん治療の効果を高める「免疫抑制の解除」の最前線
(2014/10/30 がんの先進医療)

日本癌治療学会にてシイタケ菌糸体の研究が紹介された記事が掲載>>
記事によると、免疫抑制細胞の制御ががんの予後や再発予防に重要で、これを制御する成分として抗体医薬品やシイタケ菌糸体の研究が進んでいるとのこと。
免疫抑制を解除するシイタケ菌糸体の役割を追究
(2013/09/16 がんサポート)

製薬企業の免疫とシイタケ菌糸体研究の取り組み紹介記事が掲載>>

関連リンク:
小林製薬のがん免疫研究サイト>>
記事によると、製薬企業が免疫抑制の軽減のためにシイタケ菌糸体着目して研究を続けているとのこと
免疫抑制状態から回復させるシイタケ菌糸体
(2012/03/16 がんサポート)

シイタケ菌糸体の癌免疫に対する研究の紹介記事が掲載>>

関連リンク:
シイタケ菌糸体研究会>>
記事によると、がんに対するシイタケの研究は進んでおり、近年特に、シイタケの菌糸体に癌の免疫抑制状態から回復させる作用が報告されているとのこと。
がんペプチドワクチン療法 シイタケ菌糸体でより効果
(2011/1/5 産経新聞 大阪朝刊)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、シイタケの地中部分にある菌糸体の成分が、「がんペプチドワクチン療法」の効果を高めることが島根大学医学部の原田守教授(免疫学)のマウスを使った研究で分かった。原田教授は「菌糸体の成分(α-グルカン、アラビノキシランなど)が、この制御性T細胞を抑制する働きを持っている。抑制の詳細なメカニズムは未解明だが、今後臨床研究が進めば、現在注目されている患者にやさしい免疫療法を補完するものとして効果を発揮すると考えられる」としているとのこと。
■シイタケ菌糸体の関連サイトのリンク
リンク先 掲載内容
独立行政法人 国立健康・栄養研究所>> 「「シイタケ」の素材情報の中に、「シイタケ菌糸体」についての記載があります。
シイタケ菌糸体研究会>> シイタケ菌糸体の研究機関
ウィキペディア(インターネット上の百科事典) シイタケ菌糸体抽出物>>

4.がんに関するヒト臨床研究情報<詳細>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです。

■シイタケ菌糸体関連の臨床研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
乳癌患者への補助化学療法との併用によるQOLおよび免疫機能の改善(無作為化二重盲検試験)
2017年Mol Clin Oncol.誌
<PubMed № 28811898:英文はコチラ>
アントラサイクリンをベースにした乳癌の化学療法は、患者の生活の質(QOL)および免疫機能を損なうことが知られている。そのため、そうした有害事象を改善するアジュバントが必要となる。経口生物学的応答調節剤(BRM)であるシイタケ菌糸体抽出物(LEM)の癌患者へのアジュバントとしての有効性を評価するために、無作為化二重盲検試験を行った。試験にはアントラサイクリンベースの術後補助化学療法を受ける予定の47名の乳癌患者が参加した。補助化学療法は、5-フルオロウラシル(5-FU)+シクロホスファミド+エピルビシン(FEC療法)、5-FU+シクロホスファミド+ドキソルビシン/ピラルビシン(FAC療法)、シクロホスファミド+ドキソルビシン/ピラルビシン(AC療法)、シクロホスファミド+エピルビシン(EC療法)であった。患者をLEM錠剤群とプラセボ錠剤群のいずれかに無作為に割り付けた。錠剤は、各療法の2クールにわたって毎日経口摂取された。プラセボ群で、化学療法の第2クール8日目のQOL総スコアがベースラインスコアより低かったのに対し、LEM群においてはスコアの低下はみられなかった。化学療法の第1クールおよび第2クールの両方において、8日目のQOL機能健全性スコアがプラセボ群においてベースラインスコアを下回ったが、LEM群では低下しなかった。プラセボ群と比較してLEM群では、末梢血CD4+細胞に占める制御性T細胞の割合の増加が抑制される傾向があることが免疫学的パラメーターの評価で示された。アントラサイクリンベースの化学療法とLEM経口摂取の併用は、患者のQOLおよび免疫機能の維持に有用であった。従って、LEMは、アントラサイクリンベースの化学療法を受けている患者にとって有用な経口アジュバントのようである。
★★★
免疫療法受療中の癌患者のQOLおよび免疫機能の改善
2016年Altern Ther Health Med.誌
<PubMed №27548491:英文はコチラ>
背景:
シイタケ菌糸体(LEM)抽出物と化学療法との併用治療は、癌患者のQOL(生活の質)および免疫機能を改善することが報告されている。しかし、免疫療法を受けている癌患者に対する効果については、まだ解明されていない。

目的:
免疫療法実施中の癌患者において、LEMの経口摂取のQOLおよび免疫機能に対する効果を検討する目的で本研究を行った。

設計:
本研究チームが設計した非盲検の単群試験。

実施場所:
東京女子医科大学関連施設であるビオセラクリニックにおいて本研究を実施した。

参加者:
ビオセラクリニックで免疫療法を受けている10名の癌患者を研究対象者とした。

治療介入:
被験者は免疫療法として、樹状細胞(DC)をベースにした癌ワクチン療法またはCD3活性化Tリンパ球(CAT)療法のいずれかを受けた。最初の4週間は単独免疫療法とし、次の4週間はLEMの経口摂取(1800mg/d)との併用療法とした。

結果判定法:
事前介入時および試験開始後4週目および8週目に、被験者にQOL調査票を記入させ、免疫学的パラメータを測定した。

結果:
免疫療法のみを行った最初の4週間において被験者のQOL症状スコアは5.1±1.7上昇(すなわち悪化)したが、LEMを併用した次の4週間では低下(すなわち改善)した(P<0.05)。末梢血中で産生されたインターフェロンγ(IFN-γ)量は、単独免疫療法を行った最初の4週間と比べ、LEMを併用した免疫療法を行った4週間中に増加する傾向があったことが免疫学的パラメータの測定値で示された。IFN-γの上昇は、いくつかの制御性T細胞(Tregs)(すなわち、フォークヘッドボックスP3[FOXP3]+/CD分類4[CD4]+ およびトランスフォーミング増殖因子β[TGF-β])の変化と関係していた。

結論:
本研究の結果は、LEMと免疫療法の併用が癌患者のQOLおよび免疫機能を改善させる可能性を持つことを示唆する。
乳癌術後ホルモン療法実施者の免疫力・QOL回復
2013年 Asian Pac J Cancer Prev.誌
<PubMed No.23886130:英文はコチラ>
シイタケ菌糸体(LEM)の抽出物は現在、癌患者への経口生物学的応答調節剤(BRM)として利用されている。しかし、術後補助ホルモン療法を受けている乳癌患者に対する有効性はまだ科学的に立証されていない。本研究では、LEMが術後補助ホルモン療法受療中の乳癌患者のQOL(生活の質)および免疫応答に与える影響を調べた。合計20名の患者を対象に、最初の4週間はホルモン単独療法、それに続く8週間はLEMを併用したホルモン療法を実施した。試験期間中の臨床検査値、QOLスコア、末梢血中サイトカイン産生を測定した。最初の4週間経過後はQOLにもサイトカインにも変化は認められなかった。対照的に、その後の併用療法実施期間中にQOLとサイトカイン量の改善が認められた。この結果は、LEMと術後補助ホルモン療法の併用が患者のQOLや免疫機能を改善することを示唆している。
乳癌術後補助化学療法実施者の免疫力・QOL回復
2013年 Onco Targets Ther.誌
<PubMed No.23874107:英文はコチラ>
目的:
乳癌に対するアントラサイクリン系化学療法が副作用を起こすことはよく知られており、患者の免疫機能に悪影響を及ぼす可能性もある。従って、アントラサイクリンベースの化学療法を受けている癌患者のQOL(生活の質)および免疫機能を維持するアジュバントが必要となる。

患者および方法:
本研究では、リンパ節転移のある乳癌患者において、患者のQOLおよび免疫機能に対する経口免疫調節剤のシイタケ抽出物(LEM)とFEC75(5-フルオロウラシル+エピルビシン+シクロホスファミド)との併用療法の有効性について検討した。本試験にはリンパ節転移のある術後の乳癌患者10名が参加した。5-フルオロウラシル(500mg/m2)、エピルビシン(75mg/m2)、シクロホスファミド(500mg/m2)の1日2回の投与を21日ごとに2コース実施し、LEM(1,800mg/日)の経口投与は2コース目で行った。

結果:
第1コースでは、血液毒性が観察され、患者のQOLおよび免疫機能が悪化したが、第2コースでは、白血球およびリンパ球の数は減少せず、患者のQOLは維持された。さらに、第2コースにおいて、ナチュラルキラー(NK)細胞とリンホカイン活性化キラー細胞の細胞傷害活性が維持され、またリンパ球中活性化NKとNKT細胞の比率も維持された。

結論:
LEMとFEC75との併用療法は患者のQOLおよび免疫機能を維持できる。このことは、LEMの使用がアントラサイクリンベースの化学療法の経口アジュバントとして有用であるという重要な意義を持つ。
免疫療法施行患者の免疫抑制回復作用
2012年 Gan To Kagaku Ryoho.(癌と化学療法)誌
<PubMed No.23267884:英文はコチラ>

詳細は、癌情報誌「がんサポート」の記事で紹介されています。>>
シイタケ菌糸体抽出物(LEM)は、腫瘍誘導性の制御性T細胞(Treg)抑制作用をもち、免疫療法との併用効果が期待されている。本研究では、免疫細胞療法施行癌患者におけるLEM摂取の免疫能およびquality of life(QOL)に及ぼす影響を検討した。

方法:
免疫細胞療法を施行した悪性腫瘍患者10例を対象とした。4週間は免疫細胞療法単独、次の4週間をLEM経口摂取(1,800mg/day)の併用とした。試験開始時、4週後、8週後にQOL調査および免疫パラメータを測定した。

結果:
QOLスコアは免疫細胞療法単独時に比べLEM 併用時に改善が観察された。免疫パラメータは4週間のLEM併用の前後で、末梢血産生IFN-γ量が上昇傾向を示し、この上昇とTreg(FoxP3+/CD4+)の変動に関連が示唆された。

結論:
免疫細胞療法にLEMを併用することで、QOLおよび免疫能が改善する可能性が示唆された。
化学療法施行患者の副作用軽減作用
2011年 Asian Pac J Cancer Prev. 誌
<PubMed No.22126542:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
本研究では、免疫機能および化学療法による有害事象に対する経口免疫調節剤のシイタケ菌糸体抽出物(LEM)の影響について検討した。被験者は胃癌患者1名と大腸癌患者7名であった。1コース目は単独化学療法を、2コース目はLEM併用の化学療法を実施した。各コース終了時にCD4+ T、CD8+ T、CD56+ NK/NKT細胞による有害事象およびインターフェロン(IFN)-γ産生量を調べた。1コース目終了時、8名中6名においてグレード1または2の有害事象が観察された。これに対し、2コース目終了時には有害事象を示した患者はいなかった。CD4+ T、CD8+ TおよびCD56+ NK/NKT細胞によってIFN-γ産生量が改善する傾向も認められた。これらの結果は、進行癌患者において、LEM併用療法が化学療法で起こる副作用の発生率を低下させることを示唆している。
化学療法施行患者の免疫力・QOL改善作用
2011年 Am J Chin Med. 誌
<PubMed No.21598414:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
シイタケ菌糸体抽出物(L.E.M.)は、漢方薬として広く利用されている。しかし、その安全性と有効性はまだ科学的に立証されていない。本研究では、化学療法を受けている癌患者において、L.E.M.の安全性および、患者の生活の質(QOL)と免疫反応への影響を検討した。合計7名の患者を調査した。患者は乳癌(n=3)あるいは消化管癌(n=2)の術後補助化学療法または胃腸癌再発予防の化学療法を受けていた(n=2)。治療1コースは単独化学療法、2コース目はL.E.M.を併用した化学療法を実施した。試験期間中の有害事象、QOLスコア、リンパ球亜集団、リンパ球活性、血清免疫指数の変化を評価した。L.E.M.に起因する有害事象はみられなかった。化学療法実施前の状態と比較して、化学療法1コース後のQOLと免疫パラメータに変化は認められなかった。対照的に、2コース目の併用療法後にQOL(p<0.05)、NK細胞活性(p<0.05)および免疫抑制性酸性タンパク質(IAP)(p<0.01)レベルの改善が認められた。こうした結果を確認するには今後の大規模な調査が必要だが、これらのデータは、化学療法とL.E.Mとの併用は安全であり、化学療法受療中の患者のQOLと免疫機能を改善することを示唆する。
再発予防を期待する患者の免疫力を回復させる作用
2009年米国癌学会(AACR)


詳細は、癌情報誌「がんサポート」の記事で紹介されています。>>
ガン癌患者の宿主免疫機能は、IFN-γおよびIL-10などのサイトカインが制御するTh1/Th2不均衡によって抑制されることが報告されている。キノコ抽出物は、ガン癌患者における宿主免疫機能を改善することが証明されており、BRMとして使用するために開発された。われわれは、Th1(CD4 + IFN-γ+細胞)/Th2(CD4 + IL-4 +細胞)バランスと比較し、末梢血からのサイトカイン産生総量の予後指標としての有用性を一般的なフローサイトメトリー分析によって評価した。また、アジアで広く用いられている5種類のキノコ抽出物について、ガン癌患者における免疫調節効果も研究した。本研究には、前立腺癌、結腸癌、腎臓癌、胃癌、肺癌をはじめとするさまざまな悪性疾患を有する患者13名と術後再発がなかった(癌がない:CF)患者13名が参加した。シイタケ菌糸体、冬虫夏草菌糸体、メシマコブ、霊芝、アガリクスについて、各患者の末梢血を用いたIFN-γ産生量を測定し、最も反応したキノコ抽出物ものを選び、それを各患者に20週間投与した。投与2週間前および投与20週間後のIFN-γとIL-10の値をELISAによって測定した。6カ月以内に死亡した予後不良患者におけるIFN-γ/IL-10産生の割合は治療後に増加しなかったが、予後が良好であった患者においては統計的有意に増加した(0.58±0.71から2.97±6.46、p <0.01)。予後良好患者のIFN-γの産生は増加傾向がみられたが、IL-10は減少傾向を示した。しかし、これとは逆の変化が予後不良患者で見られた。対照的に、いずれの群においてもTh1/Th2細胞バランスに変化はなかった。CF群では、IFN-γ/IL-10の比率が増加した(p <0.05)。したがって、これらの産生比率は、ガン癌を有する宿主における予後指標として有用であるとおもわれ、キノコ抽出物はガン癌患者の免疫抑制の改善に有効であることが示された。
乳癌術後補助化学療法実施者の免疫力・体力回復
2005年癌と化学療法誌
<PubMed No.16315865:英文はコチラ>

詳細は、シイタケ菌糸体研究会のページで紹介されています。>>
背景:
FEC(5-FU +エピルビシン+シクロホスファミド)療法は、結節陽性乳癌患者の補助化学療法として用いられてきた。 本研究は、FEC療法の患者免疫および副作用の評価を目的とした。 シイタケ(LEM)の経口投与の効果も観察した。

方法:
10名の患者が本研究に参加した。 5-FU(500mg/m2)、エピルビシン(75mg/m2)およびシクロホスファミド(500mg/m2)を21日ごとに2サイクル投与し、第2サイクルでLEM(9g/日 経口投与)を投与した。

結果:
NK細胞活性および白血球数は、治療7日目に減少し、21日目に回復した。 しかし、このNK細胞活性および白血球数は、FEC療法とLEM の経口投与を併用した場合には減少しなかった。

結論:
FEC75療法は患者の免疫になんらかの影響を及ぼし、FEM75療法とLEMの併用は患者の免疫を防いだかもしれない。
癌補助化学療法時のシイタケ菌糸体抽出物(LEM)の併用による免疫賦活作用とQOLの改善
2003年バイオセラピー学会
背景:
シイタケ菌糸体(L.E.M.)は植物薬として広く使用されている。しかし、その安全性と有効性はまだ科学的に立証されていない。本研究では、ガン癌化学療法を受療中の患者でのL.E.M.の安全性および生活の質(QOL)と免疫反応への影響について調べた。

患者と方法:
7名の患者を対象とした。内訳は、術後補助化学療法を受療中の乳がん癌患者(3名)と消化管ガン癌患者(2名)、消化管ガン癌の再発予防目的の化学療法受療中の患者(2名)であった。治療の最初のコースは化学療法単独、2番目のコースはL.E.M.投与を併用した化学療法を行った。試験期間中の有害事象およびQOLスコア、リンパ球亜集団、リンパ球活性、血清免疫指数の変化を評価した。

結果:
L.E.M.に起因する有害事象はみられなかった。化学療法前の状態と比較して、最初の化学療法コース後にQOLまたは免疫パラメータの変化は認められなかった。対照的に、QOL(p <0.05)、NK細胞活性(p <0.05)および免疫抑制性酸性タンパク質(IAP)(p <0.01)のレベルが改善した。

結論:
L.E.M.を併用した化学療法は安全であり、化学療法を受けている患者のQOLおよび免疫機能を改善することを示唆する結果を得た。

5.がんに関する動物研究情報<詳細>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■シイタケ菌糸体の動物研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
高齢の担癌マウスの免疫障害の軽減
2016年 Cancer Immunol Immunother. 誌
<PubMed №27312060:英文はコチラ>
癌は加齢に関連するため、抗癌免疫療法においては高齢者の免疫学的特性を考慮する必要がある。本研究では、CT26結腸癌モデルを用いて高齢マウスの抗腫瘍免疫を調べた。高齢マウスでは若年マウスよりもCT26腫瘍の成長が早かったが、この差はヌードマウスでは認められなかった。IL-6およびTNF-αの血清レベルはCT26の担持状態にかかわらず、高齢マウスで若年マウスよりも高かった。ドキソルビシン(DTX)処置CT26細胞ワクチン接種を行った高齢マウスから得たCT26特異的CTLのin vitro誘導は起きなかった。TNF-αではなくIL-6のin vivo中和が、ワクチン接種の高齢マウスからのCT26特異的CTLのin vitro誘導を回復させる傾向を示した。CT26接種後5日目という早期に行った腫瘍浸潤免疫細胞の分析で、若年マウスと比較して高齢マウスにおいて単球および顆粒球MDSCが腫瘍部位に優先的に浸潤したことが明らかになった。これとは別に、腫瘍保有宿主の炎症を抑制する可能性を持つシイタケ菌糸体(L.E.M.)抽出物の経口投与は、高齢マウスの血清中のIL-6レベルを減少させた。L.E.M.抽出物の摂取を1週間早く開始したところ、高齢マウスでCT26増殖が遅くなるとともに、CT26ワクチン接種の高齢マウスで腫瘍特異的CTLのin vivoプライミングが改善した。これらの結果はMDSCの早期浸潤が高齢宿主の免疫障害に関連すること、およびL.E.M.抽出物の経口摂取がこうした障害を軽減できることを示している。
シイタケ菌糸体固体培地抽出物および低分子リグニンの抗C型肝炎ウイルス効果
2015年 Biochem Biophys Res Commun.誌
<PubMed №25935479:英文はコチラ>
シイタケ菌糸体固体地培培地抽出物(MSCE)は、ある種のポリフェノール化合物をはじめとするいくつかの生物活性分子を含有し、免疫調節、抗腫瘍、肝臓保護作用を発揮する。本研究では、MSCEおよびMSCEの肝臓保護作用に関与する活性成分である低分子化リグニン(LM-リグニン)について抗C型肝炎ウイルス(HCV)活性を調べた。MSCEとLM-リグニンのいずれもが2タイプのHCVシュードウイルス(HCVpv)のHuh7.5.1細胞への侵入を阻害した。 LM-リグニンは、MSCEよりも低い濃度でHCVpvの侵入を阻害するとともに、HCV粒子(HCVcc)の侵入を阻害した。 さらに、MSCEはHCVサブゲノムの複製を阻害した。 LM-リグニンはHCVの複製には効果がなかったことから、MSCEにはさらなる活性物質が含まれていることが示唆された。本研究は植物由来のLM-リグニンとMSCEの抗HCV効果を初めて実証した。 LM-リグニンの肝臓保護作用は、既存の植物資源から大量に生産可能なリグニン誘導体がHCV関連疾患の治療に有効であることを示唆している。
B16メラノーマ保有マウスのペプチドワクチンとの併用による抗腫瘍効果の増強
2012年Cancer Immunol Immunother.誌
<PubMed №22588648:英文はコチラ>
癌ワクチン療法開発にはTregによる免疫抑制を克服する必要があります。これまでに経口免疫調整剤であるシイタケ菌糸体抽出物(L.E.M.)はTreg抑制の解除した腫瘍反応性T細胞の回復により抗腫瘍効果を発揮することを報告しました。本試験ではL.E.M.の経口摂取がペプチドワクチン療法の抗腫瘍効果を増強するかを検証しました。B16メラノーマ細胞をフットパット皮下へ接種した1日後よりL.E.M.を自由摂取とし、TRP2ペプチド(180-188)を用いたワクチン療法3回(1回/週)を実施しました。腫瘍増殖はペプチド単独療法およびL.E.M.摂取群に比べ、L.E.M.併用ワクチン療法群で有意に抑制され、その効果はCD8+T細胞に依存していることが分かりました。併用療法は抗原特異的なT細胞の反応性を増強していることを脾臓、所属リンパ節にて確認しました。ワクチン単独治療群に比べ、併用療法では脾臓、所属リンパ節におけるTreg細胞が減少していることも確認しました。経時的なペプチド反応性T細胞、Tregの解析により、ペプチド単独療法では、T細胞の反応性が一時的なものであるのに対し、L.E.M.の併用でTregの減少が持続的なものとなり、抗腫瘍効果を高めていることが分かりました。以上よりL.E.M.併用ペプチドワクチン療法では担癌によるTregの増加を抑えることで、ペプチドワクチンによる抗腫瘍効果を増強することが示唆されました。
盲腸漿膜下腔にColon-26細胞を接種したマウスの抗腫瘍T細胞応答を回復
2012年 Oncol Rep. 誌
<PubMed №22086364:英文はコチラ>
シイタケ菌糸体(L.E.M.)抽出物の経口摂取により、皮下に定着したメラノーマの増殖が制御性T細胞(Treg)を介した免疫抑制の緩和を介してT細胞依存的に阻害され得ることが以前に報告しされている。本研究では、同種マウスの盲腸漿膜下腔(i.c.)にマウス結腸癌Colon-26(CT26)細胞を接種した後、L.E.M.の経口摂取の抗腫瘍効果およびそのメカニズムを調べた。このモデルでの免疫応答の主要部位は、多数の食物抗原の免疫寛容誘導部位として知られている腸管関連リンパ系組織(GALT)であった。L.E.M.抽出物の経口摂取は、i.c.接種したCT26細胞の増殖をT細胞依存的に抑制するとともに、H-2Ld分子上に存在する腫瘍抗原由来ペプチドだけでなく、CT26細胞に対する腸間膜リンパ節および脾臓のT細胞応答をも回復させた。CT26細胞のi.c.接種で腸間膜リンパ節のCD4+T細胞の形質転換成長因子(TGF)-β産生能力が増加したが、腸間膜リンパ節内のCD4+およびCD8+T細胞の免疫抑制性サイトカイン産生能力はいずれもL.E.M.抽出物の摂取によって低下した。本モデルにおいてTregへのL.E.M.摂取の影響は軽微であったが、この治療法はCT26の i.c.接種マウスで増加したTGF-βとIL-6の両方の血漿レベルを有意に低下させた。一次抗腫瘍免疫応答がGALTにおいて誘発された場合でも、L.E.M.の経口摂取がマウスの抗腫瘍T細胞応答を回復させ得ることを示す本研究結果は、ヒト大腸癌の抗癌免疫療法にとって重要な意味を持つ。
B16メラノーマ担癌マウスにおける抗腫瘍効果
2011年 Cancer Sci.誌
<PubMed №21261790:英文はコチラ>
Tregの抑制を介した抗腫瘍免疫の増強は極めて重要です。本研究では経口免疫調整剤であるシイタケ菌糸体抽出物(L.E.M.)の抗腫瘍効果を検証しました。C57BL/6マウスのフットパッド皮下にB16メラノーマ細胞を接種し、L.E.M.を混餌で自由摂取させました。L.E.M.摂取群においては抗腫瘍効果が見られ、それはNudeマウスでは見られなかったことからT細胞を介した抗腫瘍効果が働いていることが確認できました。脾臓およびリンパ節細胞を用いた抗原の刺激により、T細胞の反応性がL.E.M.摂取群においてのみ回復しました。また、担癌マウスでTreg(CD4+Foxp3+)が増加し、それがL.E.M.摂取で正常化することを確認しました。CD8細胞の除去により抗腫瘍効果はキャンセルされましたが、CD4細胞、CD25細胞の除去では抗腫瘍効果に変化はありませんでした。腫瘍内のFoxp3遺伝子の発現量、血漿中のTGF-βの量はL.E.M.摂取群で低下していました。さらに担癌マウスにおけるCD4+T細胞の免疫抑制能はL.E.M.摂取群で回復していることが確認できました。以上より、L.E.M.の経口摂取はTreg抑制の解除を介しCD8+T細胞の反応性を高めることで抗腫瘍効果を発揮していることが示唆されました。
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