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癌に対する機能性成分の効果について、マスコミや学会発表などの第三者からの情報で、検証することを目的としています。

<2018年4月11日更新>

アガリクス

アガリクスの効果・副作用の研究成果

アガリクスとは?  アガリクスは、機能性成分の中では、最も有名なものの1つです。癌の患者の方を対象としたヒト臨床試験での研究成果が、国際データベースに複数登録されて おり、 研究が進んでいる成分の1つです。主な報告として、韓国で行われた婦人科癌化学療法との併用試験では、QOLの改善効果が報告されています。 一方で、日本で行われた前立腺癌の試験では「抗癌効果はなかった」とも報告されています。
 安全性については、日本で癌患者で肝障害症例の報告がされており、また一部メーカーのアガリクス製品について、発がん性の問題が厚生労働省から指摘されたこともあります。そのため、評価が難しい成分です。
 アガリクスの有用成分としては、「α-βグルカン複合体」と「ABMK-22」が、国際データベースで報告されています。

アガリクスに関するヒト臨床研究情報まとめ

■国際データベースのヒト論文掲載(PubMed)
掲載件数※ 癌への免疫力を高める作用 癌の免疫抑制を軽減する作用 癌闘病時の体力回復作用 抗がん剤に近い作用 効果がなかった 副作用があった
3件
×
×
あり あり

※2000年以降、ヒト臨床研究論文の件数
(効果がなかったという報告の論文は除く)

1.がんに関するヒト臨床研究情報<要約>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです。

■アガリクス関連のヒト臨床研究報告<要約>
タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
アガリクスの免疫調節効果
※無作為化二重盲検臨床試験
(効果がなかったという報告)
2015年Biomed Res Int.誌
<PubMed №25664323:英文はコチラ>
ノルウェーで、高用量化学療法および自己幹細胞移植を受けた多発性骨髄腫患者が、アガリクスを摂取すると、インターロイキンの値に有意な上昇がみられたが、免疫抑制細胞が増えたため、有意な効果は見られなかったという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
★★★
寛解状態の癌患者のQOLに対する効果
2013年Complement Ther Med.誌
<PubMed №24050580:英文はコチラ>
日本で、寛解状態の癌患者が、アガリクスを摂取すると、身体的および精神的いずれの要素においてもQOLの改善を示したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
前立腺癌患者の摂取試験
(効果がなかったという報告)
2010年 Int J Urol誌
<PubMed No.20412340:英文はコチラ>
日本で、放射線治療後もPSA(腫瘍マーカー)の上昇が見られる前立腺癌患者にアガリクスを摂取させたところ、PSA値の改善(抗癌効果)は観察されなかったという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
アガリクス抽出エキス飲用のアンケート調査
2007年 BMC Complement Altern Med誌
<PubMed No.17967191:英文はコチラ>
日本で、アガリクス製品の仙生露を飲用している癌患者の方に、アンケートを実施したところ、何らかの満足感を得ている方が多いという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
アガリクス服用が、癌患者に重度の肝障害を引き起こした可能性がある
2006年 Jpn J Clin Oncol誌
<PubMed No.17105737:英文はコチラ>
日本で、アガリクスを服用した3名の癌患者が重篤な肝障害に陥ったという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
婦人科癌患者のNK活性・QOL改善作用
2004年 Int J Gynecol Cancer誌
<PubMed No.15304151:英文はコチラ>
韓国で、婦人科癌の患者の方に、アガリクスを服用させたところ、NK活性とQOLが回復したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
■アガリクス関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
健康食品の役割、科学的に 四国がんセンター・住吉病棟部長
(2008/4/9 毎日新聞 地方版)

記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、四国がんセンターの住吉義光・第一病棟部長らの厚生労働省研究班が、健康食品「アガリクス」の安全性についての研究を進める。同センターと金沢大大学院補完代替医療学講座との共同研究で、20歳以上のがん患者約90人にアガリクスを6カ月間摂取してもらい、血液検査で肝機能やアレルギーの有無のほか、免疫機能についても調べるとのこと。
■アガリクスの主要研究企業
研究企業名 研究内容
株式会社エス・エス・ アイ ・主に原料メーカーの協和エンジニアリングと共同で研究を行っている
・機能性成分・美容関連商品等の企画開発・製造・販売
研究成果:「アガリクス・ブラゼイ協会>>」で報告されている。

2.がんに関する動物研究情報<要約>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■アガリクス関連の動物研究報告<要約>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
マウスにおける腸腫瘍発生に対する効果
2016年 PLoS One.誌
<PubMed №28002446:英文はコチラ>
ノルウェーで、大腸および小腸に複数の腺癌を自然発生的に発症するマウスに、アガリクスを投与すると、腸腫瘍発生を有意に防ぐことを示したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
マウスにおける大腸癌に対する効果
2011年 In Vivo.誌
<PubMed №21709013:英文はコチラ>
台湾で、重症複合免疫不全マウスに、アガリクスを投与すると、ヒト大腸癌細胞の腫瘍増殖は阻止しないが、腫瘍体積は対照群と比べて投与量に依存してよりゆっくりと増加するようであるという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
マウスにおける肝癌およびメラノーマ細胞に対する効果
2011年 In Vivo.誌
<PubMed №21576414:英文はコチラ>
台湾で、重症複合免疫不全マウスに、アガリクスを投与すると、肝癌の増殖を遅らせたようである。またマウスに、アガリクスで前処置をすると、メラノーマ細胞接種後の寿命を延長させたという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
アガリクスのエンドトキシン汚染によるマウスの免疫反応
2010年 J Environ Pathol Toxicol Oncol.誌
<PubMed №20932249:英文はコチラ>
日本で、マウスに対する、アガリクスのエンドトキシン汚染が、抗腫瘍活性の免疫調節物質として作用することを示唆したという報告です。
<日本語詳細はコチラ>
■アガリクスの主要研究企業
研究企業名 研究内容
株式会社エス・エス・ アイ ・主に原料メーカーの協和エンジニアリングと共同で研究を行っている
・機能性成分・美容関連商品等の企画開発・製造・販売
研究成果:「アガリクス・ブラゼイ協会>>」で報告されている。

3.その他、参考情報

アガリクスに関連したヒト臨床研究以外の研究ニュースとして、がん専門誌、新聞に掲載された最新記事をご紹介します。

■アガリクス関連の研究ニュース
タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説
がんと情報 気になる治療法、担当医と相談を
帝京大の渡辺清高准教授(腫瘍〈しゅよう〉内科)のインタビュー記事

(2016/12/27 朝日新聞)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、渡辺清高准教授のコメントとして、サメの軟骨やアガリクス、メシマコブなどを使った人の体験談をもとに有効性をうたうものも多いが、「人間での治療効果が証明されたものはまずありません」とのこと。
がんの補完代替医療 独立行政法人の国立健康・栄養研究所が、健康食品の研究成果や健康情報を公開

(2010/9/21 朝日新聞 朝刊)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、アガリクスについては「ヒトでの安全性と有効性に関する、信頼できるデータが見当たらない」、メシマコブについては、「大量摂取は下痢や嘔吐(おうと)を引き起こす可能性があり、避けるべきである」、サメの軟骨については、「乳がん、大腸がん、肺がん、前立腺がん、脳腫瘍(しゅよう)に効果がなかった」という情報を独立行政法人の国立健康・栄養研究所が公開しているとのこと。
アガリクス:がん患者利用多く、安全性確認へ臨床試験
--厚労省研究班

(2007/11/06 毎日新聞)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、厚生労働省研究班がアガリクスの安全性を検証する臨床試験を開始し、適切な情報発信を目指すとのこと。
「アガリクス」最新研究の実情を紹介

(2006/07/15 産経新聞)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、「アガリクスの安全性・機能性に関する講演会」が東京で開催され、金沢大学太田教授・他から安全性に関する報告がされたとのこと。
アガリクスの有効性?と副作用に関する記事

(2006/04/03 毎日新聞)
リンク: 記事・関連情報のリンクはありません。
記事では、キリンウェルフーズ社製アガリクス製品の発ガン作用問題での回収事件や国立がんセンターの医師らによるアガリクスによる肝障害副作用の疑い報告、などが紹介されている
■アガリクスの関連サイトのリンク
リンク先 掲載内容
独立行政法人 国立健康・栄養研究所>> 「アガリクス」の素材情報に、安全性・有用性の情報あります。
ウィキペディア(インターネット上の百科事典) アガリクス>>

4.がんに関するヒト臨床研究情報<詳細>

ヒト臨床試験とは、健康食品やサプリメントなどについて、その有用性や安全性を科学的かつ客観的に示すためのエビデンス(科学的根拠)を取得するために、ヒト(人間)を対象に行う試験のことです。

■アガリクス関連のヒト臨床研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
アガリクスの免疫調節効果
※無作為化二重盲検臨床試験
(効果がなかったという報告)
2015年Biomed Res Int.誌
<PubMed №25664323:英文はコチラ>
自己幹細胞移植併用の高用量化学療法を受ける 多発性骨髄腫患者40人を、アガリクス含有率82%のキノコ抽出物AndoSanを補助剤として投与した群(19名)とプラセボ群(21名)に無作為に割り付けた。幹細胞動員化学療法の開始日から高用量化学療法により無形成に達するまで約7週間アガリクスの投与を続けた。33人の患者が研究の全エンドポイントで効果判定が可能であり、40人の患者全員が生存エンドポイントでの効果判定が可能であった。幹細胞動員後に回収した白血球除去産物において、AndoSan投与患者で制御性T細胞(Treg)および形質細胞様樹状細胞の割合の増加が認められた。また、同群においては治療終了時で血清IL-1ra、IL-5、IL-7の値に有意な上昇がみられた。アガリクス投与群は全ゲノムマイクロアレイ解析で、免疫グロブリン遺伝子、キラー免疫グロブリン受容体(KIR)遺伝子、HLA遺伝子の発現増加を示した。さらに、AndoSanはin vitroでマウスの骨髄腫細胞に濃度依存性の抗増殖効果を示した。治療反応性、全生存率、新規治療開始時間に関しては統計的有意差は認められなかった。
★★★
寛解状態の癌患者のQOLに対する効果
2013年Complement Ther Med.誌
<PubMed №24050580:英文はコチラ>
<目的>
この予備研究は、アガリクス(ABM)顆粒(SSI株式会社、日本、東京)を6ヶ月間毎日服用することにより、寛解状態にある癌患者の生活の質(QOL)が改善したか否かを評価することを目的に実施した。
<設計>
オープン試験
<方法>
被験者は毎日、1(1.8g; N-23)、2(3.6g; N-22)、3(5.4g; N-22)袋/日を6か月間経口服用した。
<主な結果の判定>
SF-8健康調査アンケートを使用してQOLを評価した。試験開始時と6ヶ月経過後のSF-8ベースラインスコアの差を評価した。
<結果>
身体的および精神的いずれの要素においてもQOLの有意な改善を示す結果を得た。具体的には、男女別でのABMのQOL効果について、男性においては身体的要素の改善があったのに対し、女性は精神的要素のみの改善であった。年齢層別のQOL効果は、65歳以下の患者では精神的要素に改善がみられ、66歳以上では身体的要素の改善がみられた。さらに、QOL改善に係るABMの最適用量に関しては、1日2袋を6ヶ月間服用することで肉体的および精神的要素が改善した。
<結論>
この縦断的予備臨床研究は、ABMの毎日の服用により、SF-8測定分析に基づく身体的・精神的要素が改善するようにみえることを示した。
前立腺癌患者の摂取試験
(効果がなかったという報告)
2010年 Int J Urol誌
<PubMed No.20412340:英文はコチラ>
目的:
本研究は、日本の前立腺癌患者において2種の異なる薬用キノコの有効性と安全性を評価するために実施した。
方法:
非転移性前立腺癌の根治治療後の生化学再発患者がこの非盲検試験に登録した。被験者はアガリクスキノコ抽出物を含有する仙生露のサプリとマンネンタケを含有する鹿角霊芝のサプリのいずれかを6ヶ月間摂取した。血清中の前立腺特異抗原(PSA)レベルおよびPSA倍加時間を試験参加の前と後で測定し、これらのサプリメントが疾病の進行に及ぼす影響を評価した。 本試験での主要エンドポイントは、部分奏功率(血清PSAの50%以上の低下)であった。 血清テストステロンレベルで表されるホルモン状態のほか、毒性も評価した。
結果:
根治的前立腺摘出手術後の患者51人が試験に登録した。 うち、47人がプロトコールを終了し、評価が可能であった。患者は32人に仙生露を、残りの15人に六角霊芝を投与した。 PSAに関して部分奏功はみとめられなかった。 PSA倍加時間の変化と血清テストステロンレベルの変化に相関性はなかった。 深刻な副作用はみとめられなかった。
結果:
これらの2種の医療用キノコの摂取による有意な抗ガン効果はみとめられなかった。
アガリクス抽出エキス飲用のアンケート調査
2007年 BMC Complement Altern Med誌
<PubMed No.17967191:英文はコチラ>
背景:
担子菌アガリクスキノコ(Sen-Sei-Ro、仙生露)抽出物を摂取した癌患者に調査を行い、その効果の自己評価を測定するとともに、今後の無作為化試験に使用する手段を開発する。
方法:
アンケート調査票を設計・翻訳し、仙生露を使用している自己申告による日本人の癌患者2,346人に送付した。 本調査では、対象者のデモグラフィックス、癌の病歴、仙生露の摂取量および知覚した効果を評価した。知覚された効果の集約を可能にする複数項目の明確な尺度を特定するため、試験的心理測定分析を行った。
結果:
アンケート調査のために抽出した癌既往歴のある仙生露使用者サンプル中、有効回答者数は782人(33%)であった。 回答者は幅広い層にわたる癌患者で、仙生露に詳しく、ほぼ全員が癌診断後に使用を開始していた。 彼らは、非常にとまではいかずとも一貫して肯定的な意見を表明したが、特定症状の緩和というよりも感情面や肉体面での健康といった、より抽象的な恩恵の報告が多かった。われわれは、症状緩和および機能的健康という、仙生露の使用者の認知効果を測定する明確かつ内的整合性のある概念的および経験的な2つの尺度を特定した。(クロンバックのα係数:症状緩和、アルファ= .74;機能的健康、α= .91)
結論:
本調査において、仙生露使用の癌患者回答者からは使用による良好な知覚効果が報告された。今後有効性が確認されれば、われわれの手法は癌患者における補完代替医療(CAM)物質を評価する臨床試験において、有用な成果になりうる。
アガリクス服用が、癌患者に重度の肝障害を
引き起こした可能性がある
2006年 Jpn J Clin Oncol誌
<PubMed No.17105737:英文はコチラ>
重度の肝障害を呈した進行ガン患者3例が報告され、そのうち2例は劇症肝炎で死亡した。患者すべてが、日本の癌患者の間で人気の高い補完代替薬の1つであるアガリクス抽出物を服用していた。 1名は、アガリクスの服用中止後、肝機能は徐々に回復したが、服用を再開したため、肝機能は再び悪化した。重度の肝臓障害のために入院した他の患者は、入院数日前にアガリクスの服用を始めた。肝臓障害の原因としていくつかの他の要因を完全に排除することはできないが、アガリクス抽出物と肝障害との間に強い因果関係のあることが示唆され、少なくとも、アガリクス抽出物の摂取で、臨床的判断過程が非常に複雑になった。患者がアガリクス抽出物を服用していることを知っている医師は、補完代替医療は無害と考え、容認するかもしれない。しかし、予期せぬ肝臓障害が報告された場合、医師はアガリクス抽出物の使用を原因要素の1つとして考えるべきである。アガリクス抽出物をはじめとする補完代替薬剤の多くの作用機序は科学的に設計され、ピアレビューされた厳格な臨床試験によって評価されることが必要である。
婦人科癌患者のNK活性・QOL改善作用
2004年 Int J Gynecol Cancer誌
<PubMed No.15304151:英文はコチラ>
キノコ抽出物共和アガリクス(ABMK)は、抗突然変異誘発効果および抗腫瘍効果を有することが報告されている。ここでは、化学療法を受けている癌患者の免疫学的状態および生活の質に対するABMKの摂取の有益作用を調査した。子宮頸癌、卵巣癌および子宮体癌患者100人にカルボプラチン(300mg / m 2)+ VP16(エトポシド、100mg / m 2)またはカルボプラチン(300mg / m 2)+タキソール(175mg / m 2)を、ABMKの経口摂取群および非摂取群に対し、3週間毎に少なくとも3サイクルにわたって投与した。ナチュラルキラー細胞活性は、ABMK非処置プラセボ群(n = 61)と比較して、ABMK処置群(ANOVA、n = 39、P <0.002)において有意に高かったことが観察された。しかし、ABMK処置群と非処置群との間での特異的免疫細胞集団数の場合と同様、リンホカイン活性化キラーと単球活性での有意差は認められなかった。しかし、食欲不振、脱毛、情緒的安定性、および全身衰弱などの化学療法に関連する副作用はすべてABMK治療によって改善された。総合すれば、この結果はABMK治療が化学療法を受けている婦人科癌患者にとって有益であり得ることを示唆している。

5.がんに関する動物研究情報<詳細>

動物試験とは、医学研究などのために、ネズミ・モルモット・ウサギ・イヌ・ネコなどの小動物を用いて行う試験のことです。
この試験は、ヒト臨床試験を科学的かつ倫理的に適正に行うために必要な科学的知見を、事前に収集するために行っています。

■アガリクス関連の動物研究報告<詳細>
タイトル・文献・PubMed№ 解説
マウスにおける腸腫瘍発生に対する効果
2016年 PLoS One.誌
<PubMed №28002446:英文はコチラ>
背景:
ヒトの家族性大腸腺腫症(FAP)のモデルである新規 A/J Min/+マウスは、大腸および小腸において複数の腺癌を自然発生的に発症する。アガリクス(AbM)は食用担子菌キノコで、従来から癌やその他の疾病に対して使用されてきた。 このキノコは免疫調節作用を持つβ-グルカンを含有し、マウス癌モデルにおいて抗腫瘍効果を有することが示されている。 Andosan™はAbM(82%)をベースにした水抽出物であり、薬用担子菌キノコのHericum erinaceus(ヤマブシタケ)とGrifola frondosa(マイタケ)も含有している。
方法と結果:
A/J Min/+マウスおよびA/J野生型マウス(一塩基多型(SNP)1つの違い)に、飲料水として10%AndosanTMを含有する水道水のみを15週間または22週間与えた後、血液を抜き、腸をホルムアルデヒド中に保存し、血清は凍結した。腸は顕微鏡で盲目的に検査し、腫瘍関連プロテアーゼであるレグマインの染色も行った。血清中サイトカイン(炎症促進性、抗炎症性、Th1型、Th2型、Th17型)をLuminex多重分析によって測定した。 AndosanTMで処置した A/J Min/+マウスでは腸内の腺癌の数が対照群と比較して有意に低く、腸腫瘍負荷(腫瘍の数×大きさ)が60%有意に減少していた。また、AndosanTM処置マウスの腸内におけるレグマイン発現の減少もみられた。さらに、AndosanTMは、in vitroでヒト癌結腸細胞株Caco-2上のアポトーシスと相関する有意な細胞毒性効果を有していた。 A/J Min/+および野生型マウスの両方の血清を調べたところ、AndosanTM処置マウスにおいて抗腫瘍Th1型および炎症促進性サイトカインが有意に増加していた。
結論:
この結腸直腸癌マウスモデルでの結果は、AndosanTMの経口投与が腸癌の発生を有意に防ぐことを示す。 この結果は、AndosanTM処置マウスの腸内におけるレグマインの減少と全身性Th1サイトカイン反応の増加によって裏付けられる。このメカニズムはおそらく、免疫調節とアポトーシスの誘導による腫瘍細胞の増殖阻害の両方であるとおもわれる。
マウスにおける大腸癌に対する効果
2011年 In Vivo.誌
<PubMed №21709013:英文はコチラ>
ブラジルでは「Cogumelo do Sol」、日本では「Himematsutake」として一般に知られているアガリクス(ABM)は、ブラジル原産のキノコであり、日本では薬用目的で広く栽培されており、現在では最も重要な食用および料理・薬用バイオ技術のキノコ種とされている。本研究は、ヒト大腸癌細胞HT-29を用いて、重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるABM抽出物の改善効果を評価する初の腫瘍増殖モデルである。SCIDマウス40匹にHT-29細胞を接種して腫瘍形成を誘導した後、4群に分けた。4群(コントロール群、低濃度処置群、中濃度処置群、高濃度処置群)にそれぞれ、0mg、1.125mg、4.5mg、45mgのABM抽出物を毎日経口投与した。 6週間の処置後、40匹中8匹が死亡した。この内訳は、対照群で+++(直径15mmまでの腫瘍)判定の1匹と++++(直径15mm以上の腫瘍)判定の4匹および、低用量ABM処置群で++++判定の3匹であった。高用量群、中用量投与群では10匹のマウスはすべてが生存した。腫瘍体積の増加が示したように、ABMの経口投与は腫瘍増殖を阻止しないが、腫瘍体積は対照群と比べてABMの投与量に依存してよりゆっくりと増加するようである。
マウスにおける肝癌およびメラノーマ細胞に対する効果
2011年 In Vivo.誌
<PubMed №21576414:英文はコチラ>
アガリクス抽出物(ABM)は抗腫瘍効果を有することが報告されている。本研究では、重症複合免疫不全(SCID)マウスにおける実験用Smmu7721肝癌細胞と、 C57BL/6マウスにおけるB16F10メラノーマ細胞の肺転移について、腫瘍増殖および転移に果たすABMの役割をin vivoで評価した。腫瘍増殖モデルでは、対照群における肝腫瘍塊の大きさは約10mm〜20mmであった。対照群と比較して、ABM処置群、特に高用量処置群では腫瘍塊の増殖スピードは遅いようである。腫瘍転移モデルに関しては、6週間の処置後のB6マウス生存率は、対照群、ABM低濃度、中濃度、高濃度処置群においてそれぞれ、0%、30%、10%、50%であった。この結果は、 C57BL/6(B6)マウスのABMによる前処置は腫瘍細胞接種後の寿命を延長させたことを示し、ABMがB16F10メラノーマ細胞による肺転移形成の減少に成功したことを裏付ける。これらのモデルにおける腫瘍増殖および転移に対するABMの治療効果は濃度依存性であった。
アガリクスのエンドトキシン汚染によるマウスの免疫反応
2010年 J Environ Pathol Toxicol Oncol.誌
<PubMed №20932249:英文はコチラ>
ブラジル原産のキノコであるアガリクスは、抗腫瘍効果を有する免疫反応物質であることが報告されている。アガリクスの抗腫瘍効果に関して多数の報告があるが、その効果の正確なメカニズムは十分に解明されていない。本研究では、マウスモデルにおける肉腫180細胞に対するアガリクスの抗腫瘍効果の裏付けを試みた。凍結乾燥後、熱水抽出したアガリクス(FAG)を腹腔内注射したところ、腫瘍増殖抑制効果がみられた。抗腫瘍活性において、各サンプル間で差異が認められた。これはFAGのいくつかの汚染物質が抗腫瘍活性に影響を与えたためであると考えた。われわれは、FAGで培養したマウスの腹腔細胞からのサイトカイン分泌を評価した。未精製FAGに反応してインターロイキン6および腫瘍壊死因子αの高レベルの分泌が観察されたが、それらはエンドトキシン特異性ポリミキシンB結合アフィニティーカラムを用いてFAGからエンドトキシンを除去したところ劇的に減少した。この減少は、汚染エンドトキシンと等量のリポ多糖を加えることにより相乗的に回復した。したがって、これらのデータは、アガリクスの汚染エンドトキシンが抗腫瘍活性の免疫調節物質として作用することを示唆する。
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